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「繁殖成績」を上げるために、ロボットを導入しました

(有)むらかみ牧場様(熊本県)

「繁殖成績」を上げるために、ロボットを導入しました

飼養頭数:搾乳牛110頭(ロボット搾乳60頭・パーラー38頭)
作業人数:6~7名
給餌:ミキサー・TMR給餌 1回/日(夕方)
LELY アストロノートA3 1台 2010年4月稼動開始

むらかみ牧場様インタビュー
 

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有限会社むらかみ牧場(熊本県)
村上久幸・由加里様


2016年から九州で初めてのLamborghini MACH 250VRTオーナーになられた(有)むらかみ牧場様。
2010年から導入された搾乳ロボットとともに、製品についての感想をお伺いしました。

写真 中央:村上久幸様・由加里様、左 九州支店 高尾


搾乳ロボット導入の理由は「繁殖成績」
 

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導入前はパーラーで約85頭を搾乳していた村上様。
「私は搾ることではなくて、搾乳しながら乳量に応じてロボットで必要な量を給与する”個体別給餌”に惹かれました。

というのも、自己育成を2~3年していたのですが、受胎率の低さが悩みでした。しかも、繁殖成績が悪いのに、オスばかりで、ホルスタインのメスが生まれない。

トップドレス給餌も行っていましたが、とにかく個体別に必要量を給餌できるフィードステーションが欲しかったことが搾乳ロボットに興味をもったきっかけです。色々調べましたが、それができるのはLELYしかありませんでした」


最も重視されている「繁殖管理」

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「繁殖成績を良くすれば、それで1年がしっかりまわっていきます。
分娩間隔は13ヶ月で1産程度、年305日の搾乳を目安にしてています。空胎期間を短くして早く受精した方が、私の牧場では、繁殖成績が良くなります」

ただ、ロボット稼動当初は、個体管理がうまく出来ず、分娩後に、ケトーシスが多くなってしまったそう。


試行錯誤して、牧場の収益は上がるように。

「液体添加剤を飲ませるのも、フリーストールなので苦労しました。最終的に、ロボットで給餌する飼料を4種類に増やして、分娩後の牛に十分なエネルギーを与えることで、立ち上がりが良くなりました。そうすると、受胎率も上がっていきました。

以前は、100頭にホルスタインの種を付けても、70頭はオスが生まれて、30頭のメスをクリアできませんでした。こうなると経営が厳しくなります。今は、F1とメスを計画的に生ませることができるようになったので、牧場の収益が上がりました」


 

体重の変化を厳しくチェック

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「搾乳ロボット底面の体重計で毎回測るので、体重の変化が一目瞭然です。1ヶ月間で50kg落ちた牛は、その後、確実に廃用になります。

1年目は、ぽっくり死んでしまうことが多かったのですが、20~30kg減った時点で対処をしたら死ななくなりました。
体重のデータを見て、体重を落とさないようにできるようになってから、事故も減りました。

ケトーシスが原因なので、点滴で糖分を与えたり、ロボットに加えて人によるトップドレス給餌を行ったり、餌を食べないときには反芻状況のデータを見ながら、牧草だけを給餌したりと対処しています」


日々のデータを見ながら、常に改善
 

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現在の搾乳回数は平均2.8~3.0回で、平均乳量は冬が40kg、夏は32kg、乳脂肪率は3.8~3.9%位です。

「乳量が増えると乳脂肪率が下がるのはわかっていたので、ロボット牛群には特別な飼料メニューを組み、こまめに設計を見直しています」



ロボットを入れて、ラクをしたことはないと感じられる村上様。
「毎日のロボットのデータを参考に、泌乳ピークの牛の管理をしっかり行うことで、牧場全体が格段に良くなりますが、1つ課題を解決すると、また新たな課題が出てくる。身体的な負担は減りますが、精神的には大変です」
トータルでは、”繁殖成績が上がったことと、牛の事故が減ったこと”が、ロボット搾乳のメリットと考えられています。


 

ランボルギーニトラクターを選んだ理由

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「まずは、”ランボルギーニ”だからです。ずっと昔から、ランボルギーニトラクターは、いいと思っていました。
前のトラクターが10年目で故障が多くなり、買換え候補の1つに、ランボルギーニが上がりました。

そこで、北海道のTMRセンターに行って、実際に250馬力のデモ機に乗って作業をさせてもらい、”これならいい。買うならこれだ”と、すぐに決めました」


阿蘇山の麓で活躍する250馬力

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所有する作業機の関係でSPARK 190馬力を選ぶか、MACH 250馬力にされるか迷ったという村上様。
「阿蘇の麓にある畑は、牧草とコーンの2期作です。
ただ、傾斜地なので収穫をコントラに委託していますが、軒数が多くて、適期に刈れません。

餌は重要で、妥協はしたくない。今、必要な馬力ではなく、5年後、どんな作業をするのか将来を見極めて、最終的に250馬力を選びました」


将来の構想
 

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「息子が2人いますが、後継者をどうやって育てていくか。臨機応変に対応していきたいです。

また、新しい牛舎を建てて、4台でのロボット搾乳も視野に入れています。
北海道でSECCOの牛舎自動換気システムを視察して、トンネル換気も検討しています。
熊本に合った牛舎を作りたいですね」







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