株式会社 大田原農場(島根県)
MUELLER(ミューラー)アメリカ
■飼養頭数:1,000頭→1,400頭へ増頭中
(成牛・育成牛の合計)
■稼働年度:2015年5月
■搾乳回数:3交代・24時間体制
※2015年6月取材時のデータ
株式会社 大田原農場(島根県大田市)
農場WEBサイト http://ohdahara.com/
専務取締役・獣医師 灘尾 哲明様インタビュー
(写真中央)専務取締役 灘尾哲明様 (両隣)PAUL MUELLER COMPANY
当社は1983年に創業し、当時のニチボク(コーンズ・エージーの前身)から、SAC社パーラーとミューラー社バルククーラーを導入しました。
創業から30年以上、ずっとミューラーのバルクを利用していたので、耐久性や性能は信頼していました。
ミューラーは、アメリカでのバルク シェア率No1で、サイロバルクも30年以上の稼働実績があると聞いていたので、不安はありませんでした。
冷却に問題は感じません。チラーを利用して冷却するシステムなので、サイロバルク自体の冷却能力の評価はできませんが、集乳中・貯蔵中ともに温度は安定しています。アジテーターによる撹拌も、しっかりと行われている感触を得ています。
乳業メーカーからの乳質通知書を毎日チェックしていますが、細菌数などに異常はなく、乳成分も安定しています。
当社が使用している洗剤のメーカーが来社し、洗剤の濃度測定や洗浄状況を検査しましたが、洗剤濃度の調整を行なっただけで、現状で問題点は見当たりませんでした。
かつてから使用しているミューラー社の12tバルク2台も、これまで洗浄トラブルを起こすことなく使用してきましたので、サイロバルクについても問題ないだろうと信頼しています。
コントロールシステム「セントリー?」の操作パネルは、見た目は少し難しく見えますが、実際の操作はシンプルで扱いやすいです。設定変更も、説明書に詳しく記載されているので、安心して使用しています。
洗浄用の部材の取付けや一部、手洗いが必要な箇所があり、手順が横型のバルクと若干違い、少し手間がかかります。しかし、15tもの大容量にも関わらず、設置に必要な面積は小さく、性能に欠点もありません。
当社での設置は少し変わった場所になってしまいましたが、通常はアルコーブ部分が室内と接続し、本体は外に設置できますから、設備としてトータルのコストは抑えることができます。
なおかつ目立ちますから、看板としての効果もあって良いと思います。
まずは、ギガファームの仲間入りを果たすということです。
これから、国際競争の圧力も増しますし、離農もまだまだ加速するでしょう。今回の規模拡大は、経営戦略としてはもちろんですが、地域あるいは日本の酪農に対して、我々が果たすべき役割の一つとして位置付けています。
また、日本のように国土が狭く、生産コストが高い環境では、飼養管理の精度を高めることが何よりも重要です。
飼養頭数を増やすことばかりでなく、また、衛生的乳質の規制を緩和することでもなく、繁殖成績や乳質の改善、蹄病や疾病コントロール等の包括的な取り組みを実施することで長命連産を実現しながら、引き続き、高品質・高生産・安定供給を達成していくことが重要であると考えています。
そのためにも、今回、新たに導入したSCR社のヒータイムHR-LDやミルクライン社の搾乳システムなど、最新の酪農機器をフル活用して、牛も人もハッピーな牧場となり、社員一同、一丸となって、消費者の皆さんに安心・安全な国産の牛乳をお届けするように頑張っていきたいと考えています。