2013年11月にドイツハノーバで開催された国際農業機械展AGRITECHNICA(アグリテクニカ)を弊社総勢14名で4日間にわたって視察しました。
今回のアグリテクニカには47カ国2,898社の企業が出展し、7日間で延べ88カ国448,912名(うちドイツ国外から106,725名)が来場しました。
アグリテクニカでは、専門家で構成された委員会が厳格な基準で審査し、農業にイノベーションをもたらす優れた最新技術に対して、ゴールドメダル(金賞)とシルバーメダル(銀賞)が授与されます。
今回は393の応募の中から、ゴールドメダルは4製品、シルバーメダルは33製品が受賞し、弊社と取引のある2メーカーも選ばれました。
ラウチ社
ブロキャスに搭載した超音波センサーで、散布ディスクから放出された肥料の量やパターン(散布幅)をスキャンして測定を行い、誤差が発生した場合は自動で補正を行うという超音波センサーの技術がゴールドメダルを受賞しました。
キャリブレーションを必要とせず、天候の変化に対しても、自動で散布量を再設定します。
肥料の散布効率を飛躍的に向上して、肥料コストを抑える、早期の製品化が期待される画期的な技術です。
ラウチ社(ドイツ)は、肥料散布機の専門メーカーで、過去にゴールドメダルを2回、シルバーメダルを3回受賞しています。GPSやITに連動した製品が多く展示され、環境保護と効果的な肥料散布には、最新の電子技術が欠かせなくなっていることを実感しました。
ポッティンガー社(2メダル)
開発コンセプトは、グレンドリルとプランター(トウモロコシやヒマワリなど)の機能を単一マシンで実現すること。
コンビネーション機能と空気圧で種子を搬送するインテリジェント搬送システムの技術がシルバーメダルを受賞しました。
耕畜連携を目的としているコントラクター作業、稲作や耕種農家様の転作、輪作体系の一環としてデントコーン播種に使われる場合にも利用価値が高いシーダーです。
基本構成は、パワーハローまたはディスクハローとのコンビ作業を前提にしています。欧州で最も一般的なこの方式は、整地作業と播種作業を1台で完了させることができ、適期に作業を行える利点があります。
サーメドイツファール社(2メダル)
シンプルな構造で信頼性・費用対効果の高い油圧エンジンブレーキと、CVTトランスミッションとの組合せで動作し、自動変速での燃料消費量を低減するように設計された自動PTO変速の技術が、それぞれシルバーメダルを受賞しました。
※上記ご紹介機種は、日本では未発表(発売未定)です。(2014年1月現在)
今回の展示会では、機械のIT化で作業の効率化・コスト削減を図るコンセプトの機械が増え、更なる大型化も進んでいました。また、装飾ではインパクトのある大型ハイビジョンによる映像上映が増え、世界一にふさわしい展示会でした。
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