搾乳ロボット牛舎・牛舎施設品のご紹介です。牛舎レイアウトは、お客様のご要望をお伺いしながら、最適なプランをご提案します。
「Cow is Key~牛が主役~」 牛がロボットを安全かつ魅力的に感じる牛舎環境を重視し、全ての牛を最適な環境で飼養します。牛にストレスを感じさせず、スムーズに搾乳するロボットへの動線とロボット構造で、搾乳効率を高めます。
LELY(レリー・オランダ)が1992年に搾乳ロボットを発売。日本では、1997年に1号機が稼働を開始しました。
PMR給餌とは?
牛が搾乳ロボットを訪問する目的は、ロボット内で給餌される濃厚飼料です。レリーアストロノートでは、餌槽で給餌するTMR(トータル・ミックスド・レーション)から濃厚飼料を取り除き、生産乳量に応じて必要な濃厚飼料をロボットで個々に給餌するPMR(パートリー・ミックスド・レーション)給餌を行ないます。
PMR給餌のメリット
ロボット搾乳では、飼槽の飼料内容とロボット内の濃厚飼料のバランスが大変重要で、飼料費やロボット訪問回数、省力化に大きく影響します。
アストロノートは、餌を求めて牛がロボットに滞在する無駄な時間を減らするため、搾乳終了後はロボットの餌箱を素早く本体に収納する機能も備えています。
ロボット搾乳システムでは、牛舎構造が非常に重要です。LELYは、広くゆったりとしたスペースで、牛がロボットを訪問しやすく、牧場全体の乳生産量増加につながる「フリーカウトラフィック」牛舎を基本にしています。
LELY フリーカウトラフィック
牛舎内に仕切りゲートを設置せず、牛が好きな時に、搾乳ロボット、飼槽、水槽、ベッドへ自由に移動できる牛舎レイアウト
一方通行式のカウトラフィック
牛舎内の通路をワンウェイゲートで仕切り、「餌槽へ行くには搾乳ロボットを通過する必要がある」または「搾乳ロボットを訪問するには採食エリアを通過する必要がある」一方通行の動線で牛の行動を制限するレイアウト
フリーカウトラフィックのメリット
強い牛は、弱い牛を押しのけて搾乳ロボットを訪問したり、横断通路を占領して餌槽やベッドへ行けないように邪魔をしたりすることがあります。そのため、弱い牛は、強い牛があまり行動しない夜間しか餌槽や搾乳ロボットを訪問できないという事態が発生します。フリーカウトラフィック牛舎は十分なスペースが必要なため、初期投資コストは一方通行式の牛舎より増えますが、様々なメリットがあります。
※LELY定義
強い牛:泌乳後期で乳量が少なく、体格の良い牛
弱い牛:泌乳初期でエネルギーバランスがマイナスの牛
搾乳ロボット周辺や横断通路が広く、牛がすれ違えるスペースが十分にあります。そうすることで、弱い牛も「強い牛がロボットに入っていたら、餌を食べながら空くのを待つ」、「横断通路に強い牛がいたら、後ろを通って餌槽やベッドへ行く」等、いつでも自由に搾乳や採食、休息ができます。
個体に応じて必要な濃厚飼料(エネルギー)が給餌でき、泌乳初期のエネルギーバランスの回復を促進し、泌乳後期の牛の過肥を防ぎます。
餌槽での採食のためにロボットを訪問する必要はないので、強い牛が先に採食して、弱い牛が餌槽に着く頃には餌が少ないということはありません。どの牛も十分に採食でき、泌乳初期の牛が痩せてしまうことや泌乳後期の牛の過肥を防止します。溜め食いの必要もないため、ルーメンpHの異常から起こる疾病も予防できます。
フリーカウトラフィックは「全頭が一斉に搾乳ロボットへ集まって渋滞する」ことはなく、常時、安定してロボットが稼働します。アストロノート導入牧場の多くで、1日の平均搾乳回数は2.5回を超えています(日本の導入ユーザー実績)。
この頻回搾乳の効果が、個体・牧場全体の産乳量や泌乳曲線のピークが高まることによる泌乳期全体の乳量の増加、乳房の疾病予防につながります。
「牛の行動を制限しないとロボットに入らない」という訳ではなく、ロボット搾乳の場合、どの牛舎レイアウトでも、理由があってロボットを訪問しない牛(脚が痛い・泌乳後期でロボットの濃厚飼料を欲しない・新しく入ったばかりの牛等)は発生し、人がロボットへ追い込む必要が出てきます。
フリーカウトラフィックで牛追いが必要な頭数は、通常、牛群の5~10%程度、2台のロボット搾乳で5頭前後が平均的な頭数で、他のレイアウトと変わらないレベルです。
手厚い飼養管理が必要な分娩牛・治療牛・乾乳牛をロボット搾乳牛舎で一緒に飼養するオールインワン牛舎の建築も増えています。
ロボット搾乳後にゲートで注意牛エリアへ誘導して、きめ細かくケアができる酪農先進国で人気の牛舎レイアウトです。