2014年11月11~14日、ドイツ・ハノーバーで開催された畜産・管理技術に関する国際展示会「EuroTierユーロティア2014」で弊社視察団が見学した各メーカーの展示ブースをピックアップしてご紹介します。
ユーロティアは隔年で開催され、今回はドイツ国内外から2,400社以上が出展し、世界最新の製品・技術を発表しました。※紹介製品は、メーカー開発中の製品や日本未発売の製品を含みます。
革新的な技術の製品に贈られる「ゴールドメダル」をデイリーマスター
ヤギ用ロータリーパーラー“Swiftflo Goat Rotary” が受賞しました。
これは、近年、大規模化するヤギの群のために、効率化を図りながら、
人間工学に基づき、スムーズな搾乳を行なう革新的なパーラーです。
ヤギと搾乳者のアクセスがしやすいように設計されています。
このパーラーでは、ターンテーブル内に搾乳ユニットが収納され、ヤギが
ストールに入ると、乳房の真下にある観音開きのステンレスカバーが開き、そこからミルカーを取りだして手動で装着します。
これで、搾乳ユニットのねじれを防止し、また、ヤギの配置やミルカー装着作業を効率化します。
さらに、搾乳終了後、毎回ティートカップを自動洗浄し、ヤギの乳房の疾病予防や健康状態の維持に貢献します。 ※現在はヤギ用システムのみ
搾乳ロボットアストロノートの2万台稼働達成を記念して、2万台目を導入したドイツのユーザーが表彰を受けていました。
展示パネルには、18 台ロボット牛舎のモデル図が描かれ、大規模牛舎への搾乳ロボット導入(Lely Daily XL)がPRされていました。
酪農製品の他に、風力発電も展示され、「次世代への農業」に対する
メッセージが伝わるブースでした。
搾乳ロボット2万台記念
ラッピング
大規模牛舎への導入事例
給餌ロボット VECTOR(ベクター)
一定時間毎に給餌通路を餌寄せ走行しながら、残餌量をチェックします。餌が少ない場合は、飼料倉庫に移動して、
倉庫内の飼料供給システムと連動し牛群ごとに必要なサイレージや濃厚飼料を補給してミキシングします。そして、牛舎に戻り、餌を給餌するという一連の流れを全て自動で行ないます。会場では実演も行なっていました。
蹄浴装置WALKWAY(ウォークウェイ)
使用しない時はフットバスがエアシリンダーで引き上げられ、牛が通行しやすくなります。初めて実物を見学しました。
給餌ロボット
蹄浴装置
ミルキングパーラーや搾乳ユニット、発情検知システム、飼養管理ソフトウエア、移動式バケットミルカー、移動式式パスチャライザー機能付ミルクカート等が合同ブースで展示されていました。
パーラーディスプレイ
発情検知・飼養管理システム
移動式ミルクカート
日本でも導入されている自動給餌機Mix3の展示。今回は、各社から自動給餌機が出展されていました。
カナダ連合ブース内で、自動換気システムを展示。展示機には、日本の国旗も入っていて、嬉しい気持ちになりました。
今回のユーロティアでは、各社が搾乳ロボット、自動給餌機、餌寄せロボットを出展し、酪農の流れが世界的に自動化・省力化に向かっていることを強く印象付けていました。
また、バルククーラーを扱う会社は、各社が縦型バルクを揃えていました。前回(2年前)はあまり見られなかったので、需要の増加が感じられました。
普段は目にすることの出来ない、世界最新の製品・技術を見学し、視察団一同、大いに刺激を受けました。
製品の能力を十分に発揮させて、お客様の牧場の効率化に貢献するためには私達の日々の努力が必要で、それが酪農の未来につながっていくことを改めて感じた視察でした。
■EuroTier ユーロティア公式サイト: http://www.eurotier.com/home-en.html