株式会社 M’s Farm様(北海道中標津町)
LELY(レリー)オランダ
■飼養頭数:280頭
■搾乳頭数:150頭(ロボット搾乳牛:104頭)
■作業人数:4名(ご本人・従業員3名)
■搾乳ロボット稼動開始:2018年5月(アストロノートA2導入:2005年)
■導入設備
・アストロノートA4×2台
・餌寄せロボット JUNO
・SAC社 自動離脱式ミルカ― ユニコ
・GEAフール社 バーンスクレッパー
※2021年7月 取材時の情報
株式会社 M's Farm様(北海道中標津町)
代表取締役 門馬 拓弥 様
一番の決め手はクラスター事業です。(レリー社搾乳ロボットの旧モデル)A2も13年使用していてもう古かったですし、前の牛舎はパーラーで75頭、ロボットで45頭搾っていたので、ちょうどロボット2台分の頭数が当てはまる頭数でした。以前はスクレッパーもなかったので、ほとんどの時間が搾乳作業や除糞作業に充てられていました。
A2の時の乳量は年間9500㎏ぐらいでしたがA4は年間12000㎏に伸びて、A4は頭数以上に乳量を搾れると思います。使い勝手は全く問題なく、入れ替え後最初1週間ぐらいは慣れなくて戸惑いましたが、その後は全く問題ないです。もちろんロボットやPCに対する抵抗もありませんでした。
みんなには反対されましたが、アブレストパーラーです。A2の時にパーラーを使用していた事が大きな要因で、パーラーを導入した理由はロボットの能力を最大限に引き出し、完璧に動かすためです。ロボットに合わない牛をロボット牛群ではなく、効率よく搾るためにアブレストで搾るという形にしました。ロボットに失敗や抗生物質、トラブルのある牛を混ぜたくないと思っていましたが、最初から牛をたくさん入れ替えることができるとも思っていなかったです。A2を使用していて全ての牛がロボットに合うわけじゃないっていうのもわかっていました。ただ、A4稼働から3年間で相当数の牛を入れ替えましたよ。だんだん理想の牛群になってきています。今はアブレストも搾りやすい牛群にしています。アブレストの牛から入れ替えを行っていき、ロボット牛群に戻すことが出来ない牛を出荷するという形にしています。初産牛は全頭ロボットに入れており、アブレストは搾乳が失敗するからロボット牛群に入れることができないけれど、泌乳スピードは速い牛などで揃えています。
私は別搾りが出来る施設があってもいいと思います。ロボットだけでやっている人もいますが、乳量が頭打ちになってしまいます。110頭までなら110頭入れてしまったらそれ以上は遊びが出来ないですよね。それ見ているとアブレストがあれば110頭全開で搾れるって感じです。無かったら抗生物質から何から全部110頭に入っているのでそこの差ですね。
あとは換気です。自然換気でも凍るという心配はないです。現実的な問題としてランニングコストを考えるなら自然換気もありだと思います。夏場でもとても涼しいです。特に今は建設コストが高いのでそこを抑えるためにあえて自然換気でもできると思います。
あとは乳頭配置と泌乳スピード、ロボットに合う牛を揃えておくことですね。
3台にして乾乳牛から全てこの牛舎で管理したいと考えています。今、乾乳牛は以前の牛舎で管理しているので、分娩してロボット牛舎へ入ってきたら出るまでこのロボット牛舎で管理出来たらいいなと思います。全部自分でやりながらの3台が理想です。4台にしてしまうと、牛を購入しなければいけないですしね。3台だと自然に増やすことができるかなと思います。