有限会社ケーアイ牧場(北海道 十勝管内 鹿追町)
EYS(イーワイエス)トルコ
■型式 :BC 14
■稼働日 :2016年2月末
■飼養頭数:約850頭
(搾乳・乾乳牛500頭・育成牛350頭)
※ロボット搾乳牛220頭
■EYS処理頭数:約700頭(子牛を除く全頭)
※2016年9月取材時点
有限会社ケーアイ牧場 代表 伊藤和広様
「堆肥の循環が出来る、いい方法は無いか、ずっと昔から考えていた」という伊藤様。導入頂いたEYS(トルコ)急速堆肥発酵システム クイックコンポスターBC14についてお話を伺いました。
※ケーアイ牧場様のLELY搾乳ロボット4台 導入事例はこちら
バイオガスプラントを導入されている伊藤様は、消化液で戻し堆肥を作る方法をずっと調べられていたそう。
「消化液の水分を搾って、何度か切り返して戻し堆肥にする方法も良いのですが、毎日、切り返す手間がかかり、施設や保管場所も必要になるので決めかねていました。
そんな中、EYSのテスト稼動を見学しました。出来た堆肥は切り替えしが不要で、水分量が少なく、それまでに見た堆肥の中で、格段に良かったので即決しました」
牧場では、まず、子牛を除く約700頭分の牛糞尿をバイオガスプラントに投入し、嫌気性発酵させて消化液にします。
その消化液をEYSコンテナ2階のセパレーター(写真)で固液分離して、1階のドラムに投入し、好気性発酵を1日間行います。
そして、発酵を終えた糞尿は、投入された量と同じ量が押し出されて、コンベヤから排出されます。
「最初の2週間は調整が必要でしたが、その後は順調に稼動して、困ったことはありません。設定はコーンズ・エージーで行い、私の方では何もしていません。
消化液を1日、ドラムの中でまわして発酵させて、排出後はすぐに敷料として使うことができます」
以前は、敷料に麦稈を使っていましたが、問題も多かったと話す伊藤様。
「安定した品質の麦稈を十分な量、確保することは難しく、収穫するのも切断するのも、時間や手間がかかって大変ですし、保管する場所も必要です。
また、麦稈は、きちんと管理しないと、カビが生えて雑菌が牛に付くこともあります。さらに、ふんだんにベッドに敷くと、機械のトラブルの原因になることがあります」
一方、EYSの敷料は、「粉状になった繊維だけなので、機械が詰まらないし、何より臭いが全くしません。
普通は、堆肥をかき混ぜたら相当な臭いがしますが、発酵のおかげで、全然臭いがしません。
臭いがしたら、牛のベッドに入れるには抵抗がありますが、臭わないこともメリットですね。
一般の方が見学に来た時にも”えー!全然臭いませんね”と、驚かれました」
「敷料は牛にとって、いいと思います。1次発酵だけでサラサラの良い状態になって、牛体に付きません。
前は敷料が不足していたこともありますが、今は牛が綺麗になりました。
乳房炎に関しては、敷料だけが原因ではないので、麦稈との違いはわかりません」
「手間を掛けないで、戻し堆肥を作れる機械は他にありません。EYSは機械に負担が全然かからないし、EYSが動く限り、糞尿は循環します。
イニシャルコストはかかりますが、ある程度の規模の牧場は、敷料を購入することを考えれば、割りに合うのではないでしょうか。スラリーにしている人は全員使っていい位だと思います。
導入費用を別にすれば、これ以上の機械は、今のところ、どこにも無いと思います。私は、ハードの補助事業を利用したこともあり、十分な費用対効果が出ています」
以前は、バケットで敷料をすくってショベルで牛床に撒かれていましたが、EYSの処理スピードに追いつかず、新たにBVL牛床スプレッダーを導入頂きました。
「左右両方から排出できて、1回の走行で両側のベッドに撒ける便利な機械。これからは、手軽にどんどん撒くことができます。
固液分離した残りのスラリーは畑にまいて利用しています。堆肥は、畑に散布する分までは量が足りません」
※BVL牛床スプレッダー 製品情報はこちら
ケーアイ牧場様では、バイオガスプラントと併用してご利用頂いていますが、EYSコンポスターは単独での設置が可能です。
また、上部のセパレーター(固液分離機)だけの導入も可能です。詳しくは下記よりお問合せください。
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株式会社コーンズ・エージー 国際本部 環境グループ
〒061-1433 北海道恵庭市北柏木町3丁目104番地1
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