コーンズ・エージー Quality   Innovation




SUSTAINABLE DEVELOPMENT GOALS

地域とともにSDGs達成に向けて
様々な取り組みをしています

カウマネジメント

生産体系をつなぐ『カウマネジメント』への取組み

イスラエル北部にあるafimilk(当時の社名はAFIKIM)と取引を開始したのは1980年代後半のこと。ミルキングパーラー連動型の飼養管理に特化するメーカーを探していた私たちは、1979年に世界初のミルクメーターを開発し、1984年に乳牛の個体管理センサー、1993年に飼養管理ソフトウエアを開発したafimilkの高い技術力に感銘を受けました。

イスラエルは、日本の四国と同じ位の大きさの国土で、60%以上を砂漠が占め、居住できる国土は約20%、さらに降雨量の平均は北部でも年間720mm程度しか降らない非常に過酷な環境です。しかし、当時から、乳牛の個体産乳量は年間9,000~10,000kgという世界トップクラスの成績を誇ります。なぜ、そんなことが実現できるのか。それは、イスラエルは、立地条件の厳しさから規模拡大が難しく、限られた頭数で高い乳量を生産する必要性に迫られ、"データによる管理と徹底的な効率化"を追求したからです。イスラエルの酪農関係者は、「正確なデータ無しに、どのように正しい判断を下すのか?」という合理的な考えの下、今ではほぼ当たり前となった個体管理システムを1990年代から導入していました。

世界最先端の技術が搭載されたafimilkの飼養管理システムを、日本国内の生産者様にもお届けしたい。そんな思いから、私たちは1989年に日本一号機を群馬県のお客様に設置させて頂きました。afimilkセンサーや受信機器の識別精度は非常に高く、ミルカーの自動離脱機能や残った残乳を吸い上げて送乳ラインへ送るスイープ機能は、搾乳作業の時間短縮や過搾乳・安定した乳質を実現できる機能として非常に喜んでいただきました。また、牛舎に設置したフィーダーで、各個体の乳量に連動して必要量の配合飼料を給餌すフィードシステムも日本に紹介し獣医の方にも好評を得ています。

導入初期は、黎明期ならではの苦労もありましたが、導入が進むにつれて、酪農経営者の間で、「イスラエルではafimilkを使えば当たり前に個体乳量1万kgが、実現できる」と評判になり導入が進みました。また、発情発見のみに特化して、価格を抑えたシステムも発売され、製品普及のきっかけになりました。

afimilkの製品は、既に世界55カ国の150万軒以上の牧場に利用されています。それは、数千頭の管理を前提に設計され、データの登録が容易で誰にでもすぐに操作できること、センサーが収集した牛の個体データや登録したイベント情報がレポートで表示でき、獣医や飼養管理担当の皆様が必要とする様々な情報をもれなく把握できること、センサーがリーズナブルな価格ながら耐久性が非常に高く長持ちすることなどが大規模酪農家に支持され、数千頭の牛を飼養する牧場では必須のマネジメントツールとなっているからです。

酪農家戸数の減少と大規模化に伴う飼養頭数の増加傾向は、海外の酪農生産現場でも同じ現象が起こっています。afimilkは、個体管理センサーと乳量計、ソフトウエアに特化しつつ、世界で唯一、試薬を使わずに乳糖・乳タンパク・乳脂肪を計測できる乳質分析装置も開発・販売するなど、現在も進化を続けています。

個体管理センサーは日本でも飼養管理に欠かせないツールとなり、国内メーカーも参入し始めました。ではなぜ、私たちが、海外メーカーの製品を扱い続けているのか。答えは、長年の稼動実績によるノウハウの構築と、世界に広がったユーザーからの膨大なデータのフィードバックを製品開発に生かし、新たな商品を生み出し続けられるポテンシャルが高いからです。

技術力を見極め、競争力のあるメーカーを選ぶことで、お客様の生産性向上に貢献すること。これも『Grass to Gas』の生産体系をつなぐ『カウマネジメント』の取組みの一例です。

SDGsへの取組み



loading