コーンズ・エージー Quality   Innovation




SUSTAINABLE DEVELOPMENT GOALS

地域とともにSDGs達成に向けて
様々な取り組みをしています

フィードマネジメント

『給餌』への取組み

オランダ LELYが製造しているのは、世界トップシェアを誇る搾乳ロボット「アストロノート」だけではありません。酪農家は、搾乳作業以外にも乳牛に餌をあたえる給餌作業や餌寄せ作業、牛舎内の清掃や除糞作業など、日々の多くの管理作業を行っています。LELYはこうした酪農家の労働負担を軽減し、個体の潜在能力向上や持続可能な酪農生産を実現できるようなユニークな製品群を開発し、スマート酪農の実現に貢献しています。

2009年に国内でも販売を開始した、餌寄せロボット「ジュノ」は、飼槽に散在する飼料を定期的に牛の手前に寄せる機能に特化したユニークな機械です。

ジュノ本体は充電したバッテリーによって定期的に給餌通路を走行し、牛が餌を食べる際に散らかした餌を飼槽に寄せるというシンプルな作業を繰り返します。人がこの餌寄せ作業を行うことには限界があり、また水分を含んだサイレージをスコップで牛の手前に寄せる作業は大きな負担がかかります。ジュノによるこの餌寄せ作業の自動化は、この作業負担をなくすだけでなく、昼夜を問わず定期的に餌寄せが行われることで、常に新鮮な餌を給餌できることになり、牛体コンディション向上や乳量の増加が期待できます。

ジュノは給餌通路に設置した充電ポジションから、設定された時間に稼働し、飼槽の柱や壁との距離をセンサーによって常に同じ位置を測定しながら障害物と接触することなく走行することができます。これによって給餌通路に走行レールなどの懸架設備を設置するなどの牛舎改造や複雑な工事を必要とせず、簡単な設置、設定で導入したその日から利用することができます。

2021年より国内での販売を開始する自動給餌システム「ベクター」は餌寄せロボット「ジュノ」で培った技術を発展させ、オートパイロット機構による自動給餌ミキサーと適宜餌寄せを行う全自動システムです。ベクターMFR(ミキサーフィーディングロボット)は、専用のサイレージストッカーまたは純正のグラバーシステムと連動させ、配合飼料やミネラル成分とともに、ミキシングを行ったのち、飼槽への給餌を行います。牛群に与える餌の量は搾乳ロボット「アストロノート」と同じソフトウェアで管理され、搾乳ロボットと連動した給餌システムを一元管理することができます。

また、ベクターMFRはジュノと同じように餌寄せだけを目的とした作業もできます。餌寄せ走行の際、ベクターMFRは飼槽にある餌の高さを赤外線センサーで感知し、残飼量を判断します。飼槽の餌が少ないと判断した場合、餌寄せ走行が終了すると直ちに飼料の補充を行い、再び飼槽まで走行し給餌を行います。一度に多量の餌を与えるのではなく、少量頻回給餌により餌が減った部分に補充を行うことで常に新鮮な餌が牛に与えらるため、餌が無駄にならず古くなった残餌を処分する作業も削減することができます。

ベクターMFRは、肥育に導入する場合でも、その的確な給餌管理によって牛の体格向上を適切にステージアップすることができます。

このようにLELYが開発、導入している自動給餌機は自動化による労働力の削減にとどまらず、牛のコンディションを適切に維持し、飼槽のリードファクターを合理的に削減する有効なシステムであり、搾乳ロボットとともに『Grass to Gas』を実現していくためのツールとして、早期の普及に多くの皆様から期待が寄せられています。

SDGsへの取組み



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